【視察レポート】SEMICON Taiwan & India 2026:アジアで加速する半導体エコシステムの地殻変動

MetCore Institute代表の腰原です。

2026年9月、世界の半導体サプライチェーンの中核を担う台湾と、新たな巨大エコシステム構築に向けて国を挙げて躍進するインド。この2つの重要な拠点で連続開催された「SEMICON Taiwan 2026」および「SEMICON India 2026」に現地参加し、最新の技術動向と市場の熱気を視察してまいりました。

対照的な2つの展示会から見えてきた、半導体業界の次なるフェーズのハイライトをご報告します。

■ SEMICON Taiwan 2026(9月2日〜4日・台北)

世界65カ国から1,300社以上が出展し、13万人超の来場者を記録した今年のSEMICON Taiwan。会場全体が凄まじい熱気に包まれていました。

特に注目すべきは、先端ロジックやパッケージングだけでなく、「シリコンフォトニクス」および光通信デバイス領域への強いシフトです。TechXPotのセッションでは、光通信デバイス向けのE-Beam(電子ビーム)リソグラフィ装置の技術進化や、チップレベルからパッケージレベルに至る多角的なシリコンフォトニクステストソリューションが大きな関心を集めていました。ピッチが直接性能に影響するこの領域において、新たなリソグラフィと計測・検査(Metrology & Inspection)のニーズが急速に熱を帯びていることを強く実感しました。

また、USパビリオンでは、アリゾナやカリフォルニアなど米国各州がそれぞれの税制やエコシステムを強力にアピールし、台湾企業を誘致しようとする熱烈なプレゼンテーションが展開されており、地政学的なサプライチェーン再編の動きを肌で感じる結果となりました。

■ SEMICON India 2026(9月17日〜19日・ニューデリー)

一方、今年が事実上本格的な立ち上げ期となるインドでは、最先端の技術展示というよりも、「人材確保」と「エコシステム構築」に重きが置かれていました。

モディ首相が登壇したプレナリーセッションでは、厳重なセキュリティの中、新たな国家戦略「Semicon 2.0」が発表されました。設計、装置・材料、ファブ拡張から人材育成(即戦力10万人の育成)に至る6つの柱が掲げられ、国を挙げて半導体産業を立ち上げるという強烈な意思が示されました。

タタ・エレクトロニクスによるASML等グローバル企業との提携(16件のMoU)や、アプライド・マテリアルズによる50億ドル規模の投資計画など、世界のトップ企業がインド市場に次々と大規模投資を行っています。 会場内外のインフラ面では、まだまだ整備途上でまさに「混沌(カオス)」といった状況も見受けられましたが、その混沌の中から桁違いのエネルギーと成長のうねりが生まれている瞬間をこの目で目撃しました。

■ 今後の展望とMetCore Instituteの取り組み

極限の精度が求められる「台湾の先端計測・検査ニーズ」と、ゼロから巨大市場を創り上げようとする「インドの猛烈なエコシステム構築」。

MetCore Instituteでは、今回現地で得たこの「生の情報」と、35年以上にわたる前工程リソグラフィ・計測分野での経験を融合させ、日本企業がグローバル市場で戦うための戦略立案や技術コンサルティングをより一層強化してまいります。

各展示会のより詳細な技術・市場レポートについては、個別にお気軽にお問い合わせください。